よっくすはみかんが好きだ。
みかんの好みは人によりけりだと思うが、強めの酸味に締まった甘みがうまい。
鏡餅の上にはみかんと相場が決まっている。
冬の果物の王様だ。
農林水産省の統計によれば、平成28年度にみかんの収穫量が最も多かったのは和歌山県であった。
その量はおよそ15万トン。
100グラムのみかん15億個だ。
(温州だけでなく、各種みかんを含む)
以下、愛媛、静岡と続く。
3強は、誰もが知るみかんの産地ではないだろうか。
和歌山や愛媛のことはよくわからないが、静岡では全県で一様にみかん畑が広がっているわけではない。
有名な三ヶ日は静岡県の西端に位置する。
特に伊豆では温州は少なく、あっても日向夏や、その他の色物系みかんが多いように思う。
それらもおいしいとは思うが。
しかし、数十年前は食卓に占めるみかんの割合はかなり大きかったと思うが、それに引き替えて今はみかんが減っているのではないだろうか。
ここ10年で収穫量は84万トンから81万トンに減っている。しかしみかんには裏年があるので、もう少し細かく年々で見ないと全体的な変化はわからない。
今日はそこまで余裕がないので、その点の分析はしないが、
そこまで分析しなくても少々気になる点がある。
平成18年の県別の収穫量と、その10年後に収穫量がどれだけ増減したのかを見てみよう。
上位5県は生産量を維持している。しかし、それ以下の産地のなかに、生産量を大きく落としているところが散見する。
全体のトレンドとしては、生産量が少ない県ほど厳しい競争を強いられている印象を受ける。
これも、もっと年々の推移を見ないとはっきりとしたことは言えないが、条件の厳しいところ、あるいは零細なところが競争から脱落しているのではないだろうか。
いまやみかんの競争相手たる他の果物の種類は増え、その他スイーツもよりどりみどりでいろんなものが手に入るようになった。
その変化を最も強く感じるのが、コンビニエンスストアだ。
数十年前は、果物系のジュースといえばオレンジジュースが定番であった。
王座を占める缶入りオレンジジュース、みかんジュースの傍らに、リンゴとグレープが添え物のように並んでいた。
しかし、今やコンビニエンスストアでオレンジジュースの肩身は狭い。
季節にポンジュースのペットボトルが並んでいると思わず見入ってしまうほどだ。
自動販売機でも、オレンジジュースは少なくなった。ましてみかんジュースは。。
みかんを愛する者の一人として、みかんが再び、多くの国民に愛されるようになることを願ってやまない。