さて、ロシアW杯日本代表のメンバーも決まった。

いろいろと物議を醸したが、いま日本で最高峰である酒井宏樹、長谷部誠、乾貴士の3選手は順当に選ばれた。

過去にまで遡れば、香川真司、岡崎慎司の両選手の実績は、上記3選手をさらに上回る。

あくまで過去の実績なので時価とは関係ないが、なにしろこの両選手はかつては五大リーグの優勝クラブの主力選手だったのだ。

全盛期並みの活躍は無理としても、脇役としては十分な活躍をしてくれるのではないかと期待している。

総合的に見れば、W杯常連の強豪メキシコ代表などと比較しても、遜色ないメンバーと言えるのではないか。




さて、今回取り上げるのは、大島僚太選手だ。

よくクラブの先輩である中村憲剛選手と比較されるが、テレビで(そして時々スタジアムで)見る限りでは、素人目には両選手の特徴は多少異なる。

大島選手は中村選手と比べると、ボールを持っている時間がやや長く見える。

試合を観ていて印象的なのは、相手を背負ってボールを受け、くるりと回って相手を躱して前に進む、というプレーだ。

そして、その抜け出した位置から、前に向かってスルリとパスを通していく。

Jリーグの川崎戦を見ていると、大島選手のそういうプレーが頻繁に見られる。

蹴るボールの質、種類という点では比較的シンプルなのかもしれないが、1人躱してからのパスなので、当然相手が1人少なくなっている。

だからパスが通る。ように見える。いわば自分の力でパスコースを創り出しているような、そんな感じだ。

どちらかと言えば自由な位置でボールを受けてから思わぬ方向へパスコースを発見して展開していく(ようみ見える)中村選手とは、その点で異なる。ように見える。

あの大島選手の「くるり」がおもしろい。見ていてつい、「くるり」が見られるかどうか期待してしまうのだ。

それも、「デュエル」での勝ち方の1つではないだろうか。

たぶん、W杯で対戦する相手は、Jリーグの選手よりもレベルが高いのだろう。

だから、同じようなプレイをして、同じように抜けるとは限らない。

むしろ苦戦すると考えるのが普通だし、1対1で負けてボールを取られる機会を頻繁にテレビで目にする羽目になってしまうのかもしれない。

でも、そこは大会中でも成長していける部分だと思うし、それにもしW杯で通用するなら、それはあの「くるり」が五大リーグでも通用するということなのではないだろうか。

今回のW杯でよっくすはその点、つまり大島僚太選手の「くるり」が、コロンビア、セネガル、ポーランドに通用するのかどうか、に注目して観戦しようと思う。

 

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