栃木県のJR烏山線では、「ACCUM」と呼ばれる蓄電池列車が走っている。

これは直流版で、交流版が秋田県の男鹿線でも走っている。

JR九州の香椎線でも、似たようなコンセプトの蓄電池列車が走っている。




ディーゼルカーと較べると、衝撃的とすらいえる静粛性、そして加速力である。

ひと昔前だと、電車といえども低速ではモーターの振動、そして加速のギクシャクがあったと思うが、今の電車は 0km/hからスムーズに加速する。

もっともこれは電車に限った話ではなく、電気自動車やハイブリッド自動車に乗れば誰しも経験することだ。

微振動はエンジンの宿命だ。

それが良いのだという人もいようが、ここに至っては乗り物としてはモーターの方が優れていると言わざるをえない。

電気自動車は間違いなく普及するだろう。

エコだから普及するのではない。

便利だから普及するのだ。

現時点での問題点は航続距離と価格だとされる。

だが、これらは必要の前には誰もが耐える、二次的な問題にすぎない。

重いわりに蓄電量が少ないバッテリーの進歩が最も望ましいのだろうが、発電用エンジンを積んだハイブリッドにするか、走行中給電や急速充電を可能とするとか、何らかの方法で解決されるだろう。

それに、現状でもそれなりの航続距離が確保されているので、市街地のいわゆる「街乗り」は問題ない。

要は長距離移動の問題だけ解決できれば、それでいいのだ。

 

もうひとつの問題は、貨物自動車をどうするかだろう。

もちろん、電気で貨物輸送が可能であること自体はわかっている。

問題は、電源を確保できるかどうかだ。

だが、あくまで目的は貨物を輸送することであって、それができれば自動車であっても、鉄道でもコンベヤーでもドローンでも何でもよいのだ。

効率的な長距離輸送のためには、これも避けて通れない問題であって、いずれは解決されるのではないか。

 

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