サッカーやバスケットボールに押され、人気に陰りがみられる野球。
新型コロナウィルス感染症によってぽっかりとできた空白の間に、そんな斜陽のプロ野球の改革案を提案したい。
(改革案1)
長年プロ野球の人気を牽引してきたのは、言わずと知れた巨人だ。
最も古い歴史を持ち、常に強豪の地位を維持してきた。
その人気も抜群で、江川事件のような社会問題さえ引き起こしてきた。
そこで、巨人軍をリーグ戦とは別枠とし、新たに新球団の参入を認めてはどうだろうか。
フリーエージェント制は改革し、「一定年限活躍した選手が巨人軍に入団することができる権利」とする。
セ・リーグ、パ・リーグの各球団はリーグ戦を争い、優勝チーム同士が日本シリーズを戦う。そして、日本シリーズの勝者が、日本一を懸けて巨人軍に挑戦することができる、というのはどうだろう。
30年ほど前に放送されていた「ビートたけしのスポーツ大将」におけるコカール君のような役割だ。
コカール君(もしくはカール君)を知らない人はググってほしい。
このシステムの問題点は、巨人軍の選手の出場機会が少ないことにある。
そこで、こうしてはどうだろうか。
まず、リーグ戦は毎週月~土で6試合を消化し、最も勝率の良いチームが日曜日に巨人軍と対戦できるものとする。
最も視聴率が見込める日曜日に試合をできる権利だから、営業的には平日のリーグ戦も熱が入るだろう。
それだけでなく、リーグ12球団のうち1球団だけが1試合余計に消化できるのだから、ホームラン王や打点王などの積み上げ型のタイトルを狙う選手にとっては俄然有利になる。
通算2000本安打や200勝を狙う選手にとっても無視できない試合だ。
こうすれば、リーグ戦が終盤になって優勝の帰趨が見えても、消化試合など起こりようがない。
一方で巨人軍の選手だが、まず上述のように日曜日には確実に試合がある。
この日は1試合しか開催されないから、全野球ファンの視線が巨人軍に集中するのだ。
それに加えて、平日の試合には1試合いくらでどの球団とも契約できることにしてはどうか。
優勝のかかった大一番ならば、丸選手、坂本選手、菅野選手といった超一流の選手が高値で売れるだろう。
一方で、そうでもない試合なら、各球団ももう少しリーズナブルな選手で妥協するかもしれない。
各球団のファンとしても、巨人軍に入団できるような一流選手が、1試合単位とはいえ、ひいきの球団のユニフォームを着て試合に出るのも悪くはないだろう。
また、主力選手に怪我人が出た際の穴埋めとしても期待できる。
いずれにせよ、1試合単位でばら売りすることにより、巨人軍の選手にも出場機会が与えられる。
(改革案2)
さきほどとは全く異なる案だ。
まず、阪神タイガースにはパシフィックリーグに移籍してもらわなくてはいけない。
これはそんなに荒唐無稽な案でもない。
そもそもパシフィックリーグは阪神タイガースを中心に組織されるはずだったリーグだ。
アメリカ大リーグ(MLB)では実際にリーグ間で移籍した例もある。
代替に、同じ近畿地方を本拠とするオリックスにはセントラルリーグに移籍してもらおう。
そのうえで、各球団が名前を改める。
広島カープは広島巨人、福岡ソフトバンクホークスは福岡阪神、といった具合だ。
なんか百貨店の名前みたいだが、このさい許してほしい。
このシステムの目玉は何と言ってもオールスター戦だ。
説明するまでもないと思うが、オールスター戦は「オール阪神」対「オール巨人」の対戦となる。
特にオール阪神にとっては、その名にかけて絶対に負けられない戦いになるだろう。
現在のように超スローボールなど投げるような気の抜けたオールスター戦ではなく、えりすぐられた一流の選手たちが勝つために秘術を尽くした死闘となることは疑いない。
レギュラーシーズンでも日本シリーズでもありえないような、非常にエキサイティングなオールスター戦を期待できるのだ。
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いかがであろうか。プロ野球の歴史も90年に迫ろうとしているし、ここらで抜本的な改革を試みてはどうか。