プロ野球においてエースとは何か。
西鉄のエース稲尾。巨人のエース江川。
どちらかといえば印象で語られることが多い「エース」の称号だが、何か客観的に定義する指標はないだろうか。
投球回数を目安にエースを探る。
続いて2000年代。
読売の上原、西武の松坂に代表される大エースが君臨した時代だ。
しかし昔の大エースとは少々趣を異にしている。
まずはセリーグ。
読売の上原だけでなく、阪神の井川、中日の川上、横浜の三浦、ヤクルトの石川ら、大エースと呼べる人材が続々登場した。
広島の黒田は、デビューから暫くの間は不安定な時期が続いたが、いつしか圧倒的な投手に進化した。
パリーグも同様である。
しかしセリーグほど1人のエースが傑出した感じではない。
ダイエーには杉内と斉藤。ロッテには清水と渡辺がいた。
この時代の最後にはオリックスの金子、西武の涌井、日本ハムのダルビッシュ、ロッテの成瀬、楽天の田中と、次世代の柱となる投手が顔を出している。
要するに、1980年代、90年代とは打って変わって、1人のエースが長期間にわたって活躍できるようになってきたのがこの10年の特徴だ。
トレーニング方法の進化や医学の進歩によって、故障しても選手生命を継続できるケースが増えたことは大きいのではないか。
ただ、個人的な感想としては、この時代にはまだ故障の温床であるスポ根的なトレーニングが一掃されたとまでは言えないように感じている。
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