いまや、スカパーやDAZNによって、地方にいても多種多様なスポーツを観戦できるようになった。技術の進歩はすばらしい。

ひいきのチーム以外にもいろんな試合を観ることができる。

今日は世界最高峰といわれる、ヨーロッパのサッカー事情について調べてみることにした。




対象はUEFAのチャンピオンズリーグ(UCL)だ。

UCLは今年で25回目を迎えた。決勝に進出したのはのべ50クラブとなる。

クラブ別ではレアル・マドリード(R Madrid、スペイン)が6回、ユベントス(Juventus、イタリア)も6回出場している。バルセロナ(Barcelona、スペイン)とバイエルン・ミュンヘン(Bayern München)は5回ずつだ。

こう見ると、ポルト(Porto、ポルトガル)とモナコ(Monaco、フランスリーグ)とが対戦した2004年の希少性がよくわかる。このときポルトはモウリーニョ(Mourinho、41歳)、モナコはデシャン(Deschamps、35歳)が率いていた。


(黄色は、決勝進出国を輩出した国)

最も多くの選手を輩出しているのはスペインだ。66選手が、のべ109回の出場を果たしている。ついでイタリア、ドイツと続く。

UCL決勝に進出したクラブを出していない国で、最も多くの出場を果たしているのはブラジルだ。これは納得の結果だろう。

基本的にクラブは、イングランド・プレミアリーグを除けば自国の選手を軸に構成するのが普通だから、自国選手は他国から出るよりも、若干ハードルが下がると考えられる。

そこで、他国のクラブからの出場回数を見ると…

ブラジルが一位に踊りでる。以下、フランス、アルゼンチン、オランダ、ポルトガル、クロアチアと続く。

一方で、イタリアとイングランドはさみしい。これらの国では、他国に出ずとも自国のリーグのレベルが高いから、最高峰の選手を自国で抱え込めるという事情はある。

しかし、イタリア人はもっと外へ出ても良いのではないか。ミラン(AC Milan)も、ドンナルンマ(G Donnarumma)を放出してノイアー(MP Neuer)を獲得するぐらいのことをやってほしい。

一方でクロアチアは素晴らしい。人口わずか400万人。千葉県や福岡県よりも少ない国でこれほどの活躍だ。

日本には1億人以上の人がいるのだから、やりようによってはもっと強くなるのではないだろうか。

クロアチアを含む旧ユーゴスラビア全体では、24人が34回の出場を果たしている。

これはアルゼンチンに匹敵する勢力だ。返す返すもユーゴスラビアの解体が惜しまれるが、そこはやむにやまれぬ事情があったのだろう。

旧ユーゴ勢の海外志向は強いようで、日本のJリーグでもミキッチ(Mikić、クロアチア、サンフレッチェ広島)などが活躍している。

次に、サッカーの王国というべき南米と、W杯で毎回健闘をみせる北中米を見てみよう。


(緑は北中米、他は南米)

ブラジル、アルゼンチンは納得の結果だが、それ以上に他の新大陸諸国が意外に振るわないのに驚いた。

南米王者のチリはアルトゥーロ・ビダル(A Vidal)が2015年にユベントスで、コロンビアはクアドラード(J Cuadrado)が2017年にやはりユベントスで出場したのが、それぞれ初だ。

エクアドル唯一の出場選手はバレンシア(A Varencia、2011、マンU)だ。

メキシコもさみしい。アメリカ合衆国は0だ。

一方で、コスタリカはナバス(K Navas)がレアル・マドリードから2回の出場を果たしており、トリニダード・トバゴからはヨーク(D Yorke)がマンチェスター・ユナイテッドから出場している。これらは快挙といえるだろう。

では母国はどうか。イギリス、アイルランドを見てみよう。


(緑はアイルランド、他はイギリス。黄色は決勝進出クラブを輩出した国)

ウェールズはギグス(R Giggs)とベイル(G Bale)の2人だけで7回の出場を果たしている。

それだけ傑出した選手を輩出したという点では素晴らしいが、それらを含めても、もう少し頑張ってほしいなとは思う。

最後に、アジア・オセアニアを見てみよう。

オーストラリアはキューウェル(Kewell)がリバプール(Liverpool)で、韓国は朴智星(Park Ji-sung)がマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)で2回ずつ出場を果たしている。

両者とも、2回というのが、単なるフロックではなかったことを示している。

日本人は0だ。

日本人が出場したことがあるクラブで出場経験があるのは5クラブ。

インテルミラノ(Internazionale Milano)、ACミラン、ドルトムント(Borussia Dortmund)、マルセイユ(Olympique de Marseille)、マンチェスター・ユナイテッドだ。

しかし、所属したのがクラブの低迷期だったりして、残念ながら決勝に進出した日本人は0だ。

ちなみにクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は5回出場している。マンチェスター・ユナイテッドで2回、レアル・マドリードで3回だ。

彼が出現して以来、ポルトガルは一度もW杯出場を逃していない。(3大会で3回出場)

それまでは16大会で3回しか出場できなかったのに。

それぐらいのスーパーな選手が、日本からも生まれてほしい。

いま日本では、小学生に最も人気があるスポーツはサッカーだそうだ。

野球の衰えは、一野球ファンとしては心からさみしい。

しかし未来の大谷翔平選手やダルビッシュ有選手がサッカー選手になったら、どんなに素晴らしい選手になるだろうか。

よっくすは、それをとても楽しみにしている。

 

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