以前から思っていたのだが、列車の窓を有効活用できないだろうか。
道路と違って鉄道は駅以外に停車して客扱いすることが無いため、特に地方では、駅間の沿線に住宅や商業地域が発達しにくい。
したがって、比較的田園風景が広がる傾向があり、時に絶景に巡り会うことも珍しくない。
傾向としては、道路よりも景観に恵まれているように思う。
(磐越西線から望む磐梯山)
だが、乗客は景色を楽しみたい人ばかりでもない。
仕事や仲間との会話に没頭する人もいる。
そもそも興味が無い人、あまりに長く続く絶景に飽きてスマートフォンを見つめる人も多い。
そこで思うのだ。窓を有効活用できないかと。
窓をディスプレイとして利用できないだろうか。
スイッチの切り替えで、車窓を眺める窓としての機能と、USBポート等からつないだスマートフォンやパソコンの画面、あるいは列車に内蔵されたWi-fiを通じたYouTubeやテレビ等の画面などを切り替えられないだろうか。
そうすれば、ワードやエクセルを大画面に映して作業することもできるし、サッカーや野球を見て絶叫したり、映画やゲームを大画面で楽しむこともできるのだ。
今はスイッチひとつで透明窓を磨りガラスに切り替えることもできる時代だ。
そのぐらいできるのではないだろうか。
もちろん、そのためには座席を窓側に向ける必要があるし、個室か、せめて漫画喫茶的な仕切りは必要かもしれない。
そして、その車両の定員は窓の数までとなる。
だが、列車の特徴の一つは、乗客に対して窓の数量が多いことだ。
なぜなら列車は、バスや飛行機と比較しても極端に縦長だから。
ローカル列車では難しいだろうが、特急列車ならできるのではないだろうか。
あるいはグリーン車のような形式で導入してもよいかもしれない。
いくら定員が減るといっても、現行の半分になるだけだ。
料金は2倍になるかもしれないが、もともと乗客の少ない区間などでは、客単価が上がることで、より少ない乗客数で収益を挙げることもできるのではないだろうか。