プロ野球においてエースとは何か。

西鉄のエース稲尾。巨人のエース江川。

どちらかといえば印象で語られることが多い「エース」の称号だが、何か客観的に定義する指標はないだろうか。




投球回数を目安にエースを探る。

続いて1990年代。

前の十年に引き続き、この時代の前半は西武ライオンズが無類の強さを誇った。

と同時に、管理野球への反省から選手の自主性が重視されるようになってきた。

しかしそれらはまだ経験主義的なもので、後代のようなシステマティックなものにはなっていなかった。

近鉄の野茂がアメリカに渡ったのもこの時代だ。

強いチームでは複数の優秀な投手をそろえている、という図式はこの時代も続いている。

巨人では斎藤の圧倒的な投球が印象深いが、投球回数でみればエースはむしろ桑田だったといえる。

巨人と双璧を成したヤクルトは、川崎、西村、吉井が複数回登場している。

中日の今中と山本は評判通りの2枚看板。

大洋/横浜は野村と斎藤が代わる代わる現れており、これも強いチームの特徴が現れている。

広島と阪神は佐々岡、藪に次ぐ投手に苦労したといえそうだ。

パでは西武が途中から完全に投手が入れ替わり、新しい時代に入っている。

近鉄の野茂は前代の絶対エースの様相を呈しているが、全盛期に渡米してしまい、後釜といえる存在は出現していない。

ダイエーは工藤と武田の2本柱が確立しつつある。強くなりそうな予感がする。

オリックスと日本ハムは、特定の投手が数年ずつエースを務めているようだが、競い合う様子がうかがえないのが気になるところだ。

ロッテは小宮山を軸に伊良部、黒木がおり、悪くない印象だ。

 

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強いチームには2,3人の投手が競ういあうように代わる代わる現れるのがこの時代の特徴だ。

それは、野球のレベルが上がって、前代の絶対エースのような圧倒的な投球を何年も続けることが難しくなってきたことを示しているのかもしれない。

 

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